ハリダーサ食堂のこだわり ①お米について

ハリダーサ食堂に何度かいらっしゃった方は、カレーのみならず、お米もその時々で変わっていることに気付かれた方もいるかもしれません。お店といえば看板メニューがあることが一般的ですが、私たちは悩んだ末、毎回異なるメニューにしています。

同じメニューを作り続ける方が、お客様にも認知していただきやすいでしょうし、仕入れの面でも、仕込みの面でも効率的ではありますが、それだとアーユルヴェーダのお食事原則からは離れてしまうな、と思ったからです。アーユルヴェーダでは季節に合わせて、体力や消化力は変化しているため、季節に応じてとるべきお食事は変わる、ということを教えています。

生まれ持った体質やその時々の体調も含めて、消化力はひとりひとり異なります。しかし、どんな人でも、冬には消化力がアップし食欲が増し、夏には消化力が下がって食欲も低下する。それが健康的な状態です。そのため、ハリダーサ食堂では、野菜直売所や自家菜園でその時に手に入る旬の無農薬野菜を積極的に料理し、豆の種類も季節と天候に合わせて選んでいます。

そのような考え方で、お米も同様に、季節に合わせたお米を選んでお出ししています。

ハリダーサ食堂が茅ヶ崎松浪にオープンした8月は、消化力や体力がもっとも低くなっている夏でした。今年の夏は暑く、9月になっても真夏のように暑い日が続いていました。そこで、その時期はもっとも消化に軽く、汁気の多いカレーにもよく合う南インドのお米をご用意していました。秋になり、徐々に消化力が上がってくる頃は、青森県産の無農薬の古米に変えました。古米は新米よりも消化に軽く、すっきりした味わいですが、インド米よりは腹持ちが良いお米です。アーユルヴェーダでは新米よりも古米が健康に良いと薦めていることもあり、我が家では入手できる限りはなるべく古米をいただいています。そして冬になり、体が冷えて乾燥し、滋養が必要になってきた頃には、宮崎産の無農薬の新米にしました。より栄養価の高いものを、という思いから赤米や黒米などもブレンドしてみました。これから春にかけては、日本米を乾煎りして消化しやすくしたものに、春の不調の原因となるカパを抑えてくれる押し麦をたっぷり混ぜたものをお出ししようかな、、、と検討中です。

スパイスカレーの看板は掲げているものの、一般的なスパイスカレーとは一味も二味も違うハリダーサ食堂。食材、スパイス、味のバランスを天気予報を見ながら、毎回毎回考えています。リピーターさんがご予約してくださった際は、その方を思い浮かべながら「こんな体質ではないかなぁ・・・こんな不調があるのではないかなぁ・・・」ということを加味してメニューを選んだりするのも私たちの楽しみの一つです。お客様にもご来店のたびに、新しい発見や楽しさを感じていただけると良いなと思っています。

(お願い:しかし、、スパイスに慣れていないと食べづらい一品などもあるかもしれません。その場合は、今後の参考にさせていただきたいので、どうぞご遠慮なくお伝えください。そしてこのカレーが好き!!ということも教えていただけるととても嬉しいです!)